にんしんSOS新宿

「10代・20代の妊娠SOS新宿 ― キッズ&ファミリー(にんしんSOS新宿)」は、東京・新宿を中心に、思春期や若年女性の妊娠・出産に関する悩みに寄り添い、支援している認定NPO法人です。

新宿の繁華街に集まる若者たちには、貧困や虐待などで行き場を失い、人間関係に困難を抱える人々が少なくありません。性被害や予期せぬ妊娠に際しても、誰にも言えずに一人で抱え込んでしまうことも多く、深刻な事態につながっている現実があります。

にんしんSOS新宿は、「あたなは、ひとりじゃない。振り返った時に私たちがいる」というメッセージを発信し続け、24時間体制の相談窓口や夜間パトロールを通じて、そんな彼女たちを温かく迎え入れ、医療機関や行政、福祉サービスなど必要な支援につなげています。まずはじっくりと話を聞いて不安に寄り添い、必要に応じて緊急避難場所(シェルター)も提供します。そのうえで、産婦人科での診察や区役所での手続きに付き添うなど、家族のように親身なサポートで多くの女性たちの支えとなってきました。さらに、妊娠や性に関する正しい情報の発信や啓発活動を通じて、安心して相談できる社会づくりにも取り組んでいます。

にんしん新宿SOS

ドテラ・ジャパンの支援について

団体の活動は寄付によって支えられていますが、重すぎる事案のためか継続的に支援する企業スポンサーが集まりづらく、人件費が捻出できずにボランティア中心の活動を余儀なくされていました。また、行政の補助金を受けるために必要な「正規職員の雇用」という条件を満たすことができず、財源の確保が重要な課題となっていました。
そこでドテラでは、パスポートプログラムの一環として、正規職員1名を1年間雇用するための費用を支援しました。

夜通し相談を受けるのも、緊急で駆けつけるのも、妊婦さんや親子に寄り添うのもすべて「人」。この活動に欠かせないのは、まず人材です。都心で生きる若者たちの最後の砦ともいえる活動が今後も継続できるように、その運営基盤づくりを支援し、さらに、フードバンク活動として会員の皆様から寄せられた食料品の一部を使って、相談所やシェルター、支援中の親子などに食料支援を届けました。

パスポートプログラム

日本一の繁華街で若者たちと向き合う意義とは

新宿区内で長く保育士として働いてきた代表・佐藤初美さんは、困難を抱えた家庭と多く関わるなかで、公的な支援が届きにくい若者たちの問題に直面し、夜の街を回る活動を始めました。なかでも、心身共に不安定で危機に瀕している妊産婦の「最後の受け皿」となることで、福祉の網からこぼれ落ちてしまう若者たちや、そんな彼らを生み出す貧困、虐待などの連鎖を断ち切ることを目指しています。

様々な理由で厳しい状況に置かれた若年女性たちにとって、最も大切なのは「安心」です。相談を受けた後も、一人ひとりの状況に合わせて長期的な伴走を行うことにより、支援につながった女性たちは、生きることに前向きさを取り戻し、性的搾取や依存関係から抜け出して自立へと歩み始める人が多くいます。安心して暮らせる環境を整え、その後の生活を支える長い支援のなかで、本人の状況や希望に応じて、家族との関係修復について一緒に考えることもあります。にんしんSOS新宿は、世代間で繰り返されてきた虐待や孤立の連鎖を断ち切り、次の世代の生きる未来をはぐくもうとしているのです。

支援対象者の声

• 支援のおかげで、無事に出産までたどり着きました。そこから今の生活につながったと思います。

• 今までいろいろなことがありましたが、私の考えを否定せず、いつも応援してくださるおかげで、楽しく生活できています。

• 人に頼ることや、悩みを打ち明けることが苦手な人もいると思います。でも、少しずつでも誰かを頼ることができれば、現状を変えられるのではないでしょうか。

• 困った時、すぐに頼れる人がいるということに安心を感じています。